セントウルさんのレポートです。

見のがしてしまった方、見られない方はぜひ。

第69回2003年4月22日 第70回2003年4月29日

ゲスト:berryさん

<パーソナリティー>

要:御存じスタレビの根本要さん
B:FM福岡などのパーソナリティとしても活躍されているBUTCHさん


第69回

B:ニューアルバムリリース、おめでとうございます!(拍手)
要:ありがとうございます!タイトルは「Heaven」。
B:ちゃんと下唇を噛んで下さい。
要:(下唇を噛みながら→)ヘ"ヴ"ン…ヘ"ヴ"ン…ま、ぼくが今回思った今回の天国はね、恐らくみんなはその言葉にすごく楽園的なイメージがあると思うの。でもね、ぼくはこのヘヴンっていうのは肉体的な物欲がなくなるだけで、精神的には悩み、悲しみ、楽しみ、喜び。そういうものが残った、人間の頭の中の世界みたいなのがある、と思って書いたアルバムなんですよ。勿論、「Heaven」っていう曲もあって、これなんかレコーディングしてる最中に涙ぐんできちゃって歌えなくなっちゃって。いい曲だよ。
B:特に大人から大人への歌の贈り物、みたいなね。
要:むちゃくちゃロックな、いい曲揃いのアルバムなんで、自信作です。
B:しかも、初回特典!すごいですねぇ。先頭バッターがいきなりホームラン(初回"得点"?)ですからね。
要:違う、違う。そうじゃねぇんだよ(笑)。初回特典はですね、このCDにDVDまで付いてるの。そっちの方が高いんじゃねぇか?っていう噂もあるけど(笑)。レコーディングしている風景とか、あと、ライブ映像。昨年のクリスマスにこの番組のスペシャルでやった映像。何と恐ろしいことに、MC付きです。爆笑MC付き(←と、言いながら照れ笑いする要さん)。目でも楽しんでいただけるアルバムになっておりますんでね、よろしかったら……買えよっ!!(笑)
B:さ、そして今日のゲストは福岡県大牟田市出身のberryちゃん。かわいい!キュート!
要:面白そうですよ。
B:しかもライブもありますので、お楽しみに。

B:さ、とってもキュートなberryちゃんの登場です、どうぞ!
(画面左からberryさん登場)
berryさん(以下「be」):こんばんは。
要:berry「ちゃん」って、何だか「何番テーブルへどうぞ」みたいな感じだよ、それ(笑)。
B:いやいや(笑)…そうですね。berry「さん」です。ようこそおいでいただきました。
be:はじめまして、berryです。
要:福岡なんですよね?
be:はい。
B:福岡の大牟田でしたっけ?
be:大牟田です。
要:ずっと昔から?
be:はい。生まれも育ちも。
B:何歳ぐらいまでいたの?
be:19歳まで。

M:「祈り」(berry)

<「なぜ?ナースの資格取得」>

B:確か看護婦…今は看護師ですけど(おことわり:皆さまご承知の通り、BUTCHさんの発言にあるように現在看護婦は「看護師」、保母は「保育士」と呼称されますが、ここでは各々発言のままお送りします)資格を。
be:ひとりっ子なんです。で、両親がとにかく厳しかったので。「音楽やりたい」と中学3年の時に言ったんですね。「何言ってんの!そんなんで食べて行けるわけないやろが!」と。
B:ま、お父さん、お母さんにしてみればね、心配してくれてたんだろうけど。
be:で、「東京に行く」って言ったら、お母さんの方から引っぱたかれちゃいまして。「出て行きなさい!」「出て行くよ!」って言って出て行って、お父さんが裸足で追いかけてきた、という。
B:ドラマですね。
要:お母さんの方が強いの?
be:強いですね。絶対お母さん。何をするにもお母さんの許可がいる。お父さんもお母さんの許可を得なきゃいけない。
要:ぼくが話に聞いてると、福岡って割と男尊女卑的なところがある、っていう土地柄じゃないんですか?
B:ま、基本的にはそうですけど。
要:でもお母さんが強いんだ?
be:はい。
要:で、その看護婦さんになろうと思ったのは、お母さんに勧められたからなの?
be:いえ。(母親から)「資格を取りなさい!資格を!手に職!そしたら(音楽をやっても)いいから」って言われて。でも、私、頭を使って勉強する、とか、机に向かってするのが大の苦手なんですよ。だから身体を動かして、というのが好きなので、じゃあ保母さんか、看護婦さんの資格を取ろう、と思ったんですよ。で、保母さんは高校3年プラス短大2年の計5年で資格が取れる、と。で、看護婦さんは高校3年で准看護婦の資格が取れる、と。プラス2年行けば正看護婦の資格が取れる、と。じゃあ、「5年なら3年だろう」と(笑)。で、高校を看護学校に3年間行って、資格を取って東京に行った、と。

<「ビートルズとの出会い」>

要:東京に出ようと思ったのは、音楽をやりたくて?
be:そうなんです。でも、歌を歌いたいとは全然思っていなかったですね。ピアノを3歳の時からやっていて、クラシックピアノをやっていたんですけど、小学校ぐらいの時にビートルズを好きになったんですよ。
要:小学校ぐらいと言えば、とっくに本人たちはいない時だよね?
be:勿論そうですね。で、クラシックから全然違うUK(イギリス)の方の音楽に絡み始めて、弾き語りで歌い始めたのが歌へのきっかけで、いつの間にか「歌、歌いたいなぁ」っていう風になったんですね。
要:最初のビートルズ(ナンバー)は何だったんですか?
be:小学校の教科書に「ヘイ・ジュード」が載ってたんですね。
B:教科書に「ヘイ・ジュード」が載ってんの?「イエスタデイ」なら知ってるけど。
be:「イエスタデイ」は中学でしたね。
B:ほぉ!「ヘイ・ジュード」が先なんだ。
be:はい。
要:すごいね。ぼくらの時代は「(ビートルズは)聴いちゃいけない」って言われてたからね(笑)。その原曲は聴いたことあったの?先生に教わって?
be:授業で知りました。
要:でも、ヘイ・ジュード歌わされる先生も大変ちゃ大変だよね(笑)。
B:あれ、全部やるんですか?最後の「ラ・ラ・ラ…」まで?
be:(笑)覚えありますね。間はどうか分からないですけど、ラ・ラ・ラはやった覚えありますね。
B:あれはフルバージョンは7分12秒ぐらいの曲ですからね。
要:そう。あの当時のシングル盤としては画期的でしたからね。ま、そこからビートルズの本物も聴いて。先生が歌うのとは随分違うよね?
be:(笑)そうですね。
B:音楽の先生って、きちんと口開けてきれいな発声で歌いますからね。「ヘイ・ジュー、ドン・メイキッ・バーッ♪(Hey Jude, don't make it bad)」(←と、音楽の先生然と歌うBUTCHさん)みたいな?
be:(笑)「ヘイ・ジュード」だけ英語で、あとは日本語だったんですよね(笑)。
B:は?(笑)
要:ま、確かにそうだよね(笑)。
B:じゃあ「ヘイ・ジュー、あなたの〜♪」とか、そんなの?(笑)
be:(笑)そうです。「あなたの」じゃないですけど、日本語でした。
要:「ジュード」もさぁ、ジュードの「ド」(de)が来ない(サイレント)んだよね。
B:「ヘイ・ジュー」って。
要:だから、何だろうなぁ?って思うよね。
B:あれは、ポールが(ジョンレノンの息子)ジュリアン・レノンに捧げた曲ですけどね。

<「ピアノのきっかけはおじいちゃん」>

要:でもさ、お母さんが「音楽やるなんて言語道断よ」って言いながら、ピアノを習わせてた、というのはどういうことなの?
be:習い始めたのは、私の祖父の影響なんですよ。私が3歳の時におじいちゃんが亡くなったんですけど、おじいちゃんの記憶って全然無くて。で、おじいちゃんが亡くなってから、ピアノショップの人が家を訪ねて来たらしくて、おじいちゃんが生きてる間に私にピアノを習わせたくて、積み立てをやってくれてたらしいんですよ。それは全然家族も知らなかったらしくて。既に貯まってたらしいんですけど、うちのおじいちゃんから連絡が来なくなったから不思議に思ったらしくて、訪ねて来たらしいんですよ。そしたら初めてそれが発覚して。それなら、ピアノを習わせようか、と。
B:おじいちゃんがそうしてくれなかったら、今(の自分)がないんだもんね。
要:じゃあ、それはもうおじいちゃんの形見だ。
be:そうですね。

   M:「とどかない涙」(berry;スタジオライブ)

<「そして上京…」>

B:自分でちゃんと志を持って東京に行って、それからどういう人生を送りましたか?
be:右も左も分からず、東京に流されつつ(笑)。
要:いいね、いいねぇ(笑)。「木綿のハンカチーフ」みたいだな(笑)。
be:「ライブハウスが何でこんなにいっぱいあるんだ?」みたいな。
要:その頃音楽は個人的にやってたの?それともバンドを組んで?
be:全然。個人的に。知り合いもいなくて。
B:ほんとに身ひとつで行ったんだ?
be:そうですね。
B:ピアノ背負って。
要:…背負わないよ!(笑)
be:で、ピアノからギターに興味を持ち始めて。
要:それは何かきっかけがあったの?
be:中学か高校の時ぐらいに「オアシス」を(笑)。
要:これもビートルズ系列ですからね、言ってみればね。
be:オアシスに入ったきっかけが、ほんとに(ビートルズに)似てる、という感覚で(笑)。
要:似てるよね(笑)。

<「なんと!ギターを買って2週間後に初ステージ」>

be:それでアコギから練習しよう、ということで(アコギを)買って、その2週間後にライブハウスに初めて。弾いたこともないくせに(笑)。
B:それまで弾いたことがないんだ?
be:はい。
B:で、2週間でステージで弾くわけ?
be:はい。
要:それはひとりで?どっかに出て行って?
be:ひとりで。
要:ライブハウスかどっかに出て行ったの?
be:ライブハウスに行った時に知り合いになった人の前座で「3曲だけ合わせて下さい!」ってお願いして。
B:どんな曲やったの?
be:しかもその時、曲もないんですよ(笑)。
要:その3曲っていうのは何処から出てきたの?
be:取りあえず1曲カバーと、あと2曲は作ろう、と。
B:ちなみにカバーは何をやったの?
be:リチャード・マークスの「ナウ・アンド・フォーエヴァー」を。
B:(手元にあるアコギを抱えてリフを少し弾いて)…これですか?
be:はい。今はもう弾けないんですよ。
要:それを一生懸命練習したんだ?
be:それをちゃんと練習して、やったんですね。
要:その時にオリジナル曲2曲でしょ?その時に曲書いたんでしょ?
be:その時に初めて曲を書いたんです。
要:すごいなぁ。
B:でも、聞くところによると井上陽水さんだって東京に出た時、曲数はそんなもんだったらしいよ。
be:私、東京行った時、1曲もなかったんですよ。
B:それもすごいよね。
要:1曲もない、って、曲を書いたことがない、ってことでしょ?
be:書いたことないです。
要:それは書けるかどうかも分かってないってことじゃないか。だって持ってたのはさ、看護婦の資格だけでしょ?
be:そうです(笑)。
要:あなたにピッタリの言葉があるけども、「無謀」っていうんだけど(笑)。
be:(笑)よく言われます。
要:ここまで形にしちゃうのはすごいね。
B:で、ここまで取りあえず階段上って来ちゃったもんね。
要:それが初ステージ?
be:初ステージです。
B:その「3曲だけやらせて!お願い!」って言って許したその人もすごいよね。当然「2、3曲は持ってるだろう」と思うもん。
要:前座だからいいかな、と思っても、まさか昨日今日ギターを買った子がさぁ、リチャード・マークスのカバーまでやるとは思えねぇよ(笑)。
be:でも今だから言えることで、その時は(オリジナルがないとは)絶対言わなかったんですよ(笑)。
要:「何曲ぐらいオリジナルあるの?」って言われたら?
be:30(曲)ぐらい、って(笑)。
B:(笑)すごいなぁ。その無謀、というか根性、というか。
要:「無謀」プラス「ウソつき」だよね(笑)。
be:いや(笑)、大事です、大事です。
要:大事大事。音楽には大事だよな。
B:こうと決めたらとことん、みたいな感じで行く人いるけど、それはすごいね。
要:で、初ステージやって、気持ちよかった?
be:気持ちよかったですねぇ(笑)。
要:そうだろうな(笑)。

<「根本要の初ステージ」>

要:オレも初ステージ覚えてるもん。中学校2年生の時に、オレは兄貴たちとバンド組んでたんだけど、出よう、ということになって、でもオレは別に3人のアコースティックバンドを組んでたから、同じ大会にエントリーしちゃったんだ。
兄貴たちはいわゆるロックバンドで、オレたちはフォークグループ。で、そいつらと一緒に出たんだけど、スポットライトが来た瞬間に、「カッコいい〜」(笑)。
be・B:(笑)。
要:だって、ライトを浴びた瞬間に周りが見えなくなるじゃないか。「オレの世界」みたいなさ。「この暗闇の中には5万人ぐらいいる」と思って(笑)。
be:何をやられたんですか?
要:その時はね、クロスビー・スティルス・アンド・ナッシュの「ティーチ・ユア・チルドレン」とかね。ニール・ヤングとかもやったな。
be:要さんのニール・ヤング聴いてみたいな。
要:オレのニール・ヤングは上手いよ。ちょっと歳食った感じが出るんだよ(笑)(と、BUTCHさんのギターで要さんが「ハート・オブ・ゴールド(孤独の旅路)」の一節を歌います)。…って、まぁ、オレはもっと好きな曲あるんだけど、まあいいんだけど。その初めてやったステージの感覚って忘れないもんね。
be:忘れないです。ビデオも残ってるんですけど。

<「初めて作った曲」>

要:それは歌歌ってるわけでしょ?オリジナルの。その頃の曲を聴かせて(笑)。
be:それが不思議と、最初に作った曲がいまだに代表曲なんですよ。「遠くへ」という曲で…(と、「遠くへ」の一節を奏でるberryさん)。
要:じゃあ、無駄にした曲がないんだ。
be:そうですね。
B:というか、無駄にする暇がないんじゃないんですか?(笑)
be・要:(笑)。


第70回

B:先週うかつにも見逃した方のために申し上げます。ちょうど1週間前、スターダスト☆レビューのニューアルバムが
リリースになっております。こんなジャケットです(画面では「Heaven」のジャケット)。
要:これ、ぼくですよ。U2じゃないですよ。
B:憂鬱?
要:ノー、ノー(笑)。
B:聴いててびっくりしましたよ。今までのロックキッズが涙を流して…。いやぁ、いい感じですよ。
要:私のギターソロも含めまして、歌もコーラスも、しっかり楽しんでいただきたいと思います。
B:で、今週も先週に引き続いてberryさん。
要:笑いましたね、先週は。今週も数々の爆笑トークでお楽しみいただけるのではないかな?と。
B:今週はコラボレーションも。ビートルズのあの名曲が、ということになっております。

<「"無謀"な初ステージを終えて」>

要:その最初に作った曲2曲と、リチャード・マークスをやって、そこで初ステージが終わって、気持ちよさがあって、また出よう、と思ったの?
be:次、即、その日にブッキング(笑)。
要:初ステージをちゃんと向こうの人は見たわけだよね?でも、次をブッキングしてくれたということは、よかったんじゃない、やっぱり。評価してくれたってことだよね?
be:多分私の方が「すみません。やらせて下さい!やらせて下さい!」と(笑)。
要:「ほんとの私はこんなもんじゃないわよ」っていう感じかな?そこで取り付けたんだ。すごいね。
B:それを繰り返して行く間に曲もどんどん増えていって。
be:そうですね。
要:自分に課すもんね。次のオリジナル書かなきゃ、って。「お客さんが待っている」と(笑)。
be:そうですね(笑)。
要:その話聞いてて、アーティストって、そういうところから生みだして行くんだなぁ、っていうのがあるよね。ここまで何とかしなきゃ、と思えば、頑張ろうとするもんね、人って。

<「今度はバンド」>

be:今度はバンドでライブやりたい、と(笑)。
要:それさぁ、berryちゃんはいいよね。呼ばれるやつらはたまったもんじゃないよね(笑)。
be:でも、バンドやりたいけど知り合いいないし、どうしよう?と自分で自分と話し合って、「見つけよう!メンバーを」ということになって、その日からライブハウス巡り。
要:紙に「バンド募集」と?
be:でも「バンド募集」っていうのには目、触れなかったんですよ。
要:それは何で?
be:だって、「上手いなら、もうやってるだろう、誰かと」って(笑)。
要:じゃあ、「バンド募集」って書いてあるやつは下手くそなやつだ、と?(笑)
be:ごめんなさい!当時はそう思っちゃったんです。で、実際にやってる人を見て「はい、あの人。あの人。はい。はい」って(笑)。
要:あ、こいつだ、と思った人には呼びつけて。残されたメンバーはたまったもんじゃないよね、それ。
be:で、「お願いします。何もないですけど、気持ちでやって下さい」って言って頼んで、やってもらって。でも、ドラムの人はいまだに(笑)。
要:そう。すごいね。
be:何よりも私の歴史を知っている、という。
B:そのドラムの人とは何年ぐらい?
be:東京に出てきてから3、4年ぐらいですね。
要:バンドでやれることになったわけだよね?
be:なりました。
要:ものすごいスムーズだよね(笑)。普通、ものすごい苦労するんだけどさ(笑)。
B:普通はある程度自分で納得行くような、例えば「足場は出来たから、これで大丈夫だ」って言ってステージに上がったりするじゃないですか。それが何もないところで、いきなり現場で叩き上げて行ったようなもんじゃないですか。それ、すごいよね。
要:バンド名は何だったの?
be:berryです。
要:今、そうだろうな、と思ったの。あのさ、普通バンドをやろうぜ、って言った時に、バンドのメンバーってまだアマチュアじゃんか。アマチュアって平等なんだけど、berryさんの場合さ、「私のために演奏して」って、最初からバックバンドだもん(笑)。
be:(笑)いや、そういうバンドを組む気なんて最初から無くて。
要:「私のために」って?…えらいこっちゃ、これ(笑)。
be:特にバンドは組みたくなかったんです。いろんな人とやりたかったんです。
B:あー、ひとつのバンドに固定して、っていうのはダメだったんだ?
be:まだ固定するところじゃない、と。いい、と思った人とやろう、と。
要:そういうエネルギーを吸収し合うんだもんね。

<「デビューのきっかけ」>

要:デビューのきっかけは何だったの?
be:ライブハウスでやってたのを、たまたま今の事務所の方が見てて、という。
要:そのときはオリジナルは溜まってたの?
be:溜まってました。
要:今回聴かせてもらったけど、メロディラインがすごくいいよね。

M:「祈り」(berry;スタジオライブ)

この曲では、サビのメロディのフレーズを「ド・ミ・ソ」の倍音で音階を上昇させてゆく手法を取っており、それがまたキャッチーな印象を持ちます。要さんのおっしゃるところの「メロディラインがすごくいい」というのは、この上昇する音階が作る盛り上がりにあるのだろう、と感じたのです。

<「berryの楽曲構成」>

be:メロディラインがいいものが好きですね。
要:いや、オレも好きだよ!(笑)だからって、簡単に出来るわけじゃないじゃない。
be:A(メロ)、B(メロ)、はい、サビ〜、みたいな(笑)。
要:でも、それもオレは感じる。すごく構築してる、っていうかさ。Aメロの柔らかさ、それがこれからサビに向かうためのなだらかな曲線を描いて、サビ〜、みたいなさ。
be:根本さんは、曲はどこから作りますか?
要:オレはどこからでも作るよ。オレは子供以外ガンガン作ってるからね(笑)。
be・B:(笑)。
要:オレもギター弾きながら、何か気に入ったフレーズを作ろう、と。とにかく口から出たフレーズを受け止めよう、と。そうすると、「この曲はサビっぽいな」と思えばサビにするし、でも、歌ってると「サビじゃないじゃん」と思えばそこからまた出てくる時もあるけど。…berryさんはデビューして2年ぐらい?
be:はい。
要:聴かせてもらって、メロディのよさとか、素直さとか、一曲の抑揚感がすげえいいな、と思ったんだけど、逆に同じ様な曲の盛り上がり方があるの。だから、ビートルズが好きだったら、彼らがもっと初期の頃にやってた、A‐Bで作る二部構成を自分の中できっちり出来るようになれば、もっといいソングライターになれると思う。
be:それは言われるんですよ。でも、どうしても「A-B-サビ」って行っちゃうんです。
要:で、歌ってても気持ちいいしな。
be:そうなんですよ。
要:だからこそ’50年代、’60年代とかのポップス、たかだか16小節で一曲が終わってしまう…、
B:2分とか2分半ですよね?
要:そう。4分半聴いたのと同じ感動を持てるというね。あの頃の作曲家ではジェリー・ゴフィンとか、キャロル・キングとかのすごさだよね。あれを知るとね、「あー、オレの曲ってダメだな」って毎回思うね。あれを知ると悔しくて
しょうがないんだ。一曲書けた時には「よしっ!またこれでオレの人生生まれ変わる」って思うんだけど、なかなか書けないんだよ。それで人生棒に振っちゃった人ってたくさんいるんだもん、そういうメロディ作ろうと思って。

<「ロンドン旅行秘話」>

B:初めてロンドンに行った、と?
be:はい。行きました。
要:それはデビューしてから行ったの?
be:今年です。1月に。
B:何か目的があって?
be:あの…行きたかった(笑)。
要:あんたはそういう人生しか歩まんのかっ!!!(笑)
B:行きたかったから、やりたかったから、歌いたかったから…っていう(笑)。
要:何て身勝手なやつなんだろう、こいつ(笑)。
B:(笑)でも、取りあえず行かせてくれたわけだ?
be:はい。「私はここからここまでロンドンに行きますから、いません」と(笑)。
要:行きたいな、っていうのは、目的があったわけじゃなくて、とにかくロンドンだ、と?
be:ポールのライブ(日本公演)に去年初めて行ったんですよ。生でリアルタイムで聴いたのは初めてだったんで、だから「これは行ってみよう」と。
要:関係ないじゃん、それ(笑)。普通「見たからいいじゃん」って思うじゃない。
B:お約束でアビイ・ロードスタジオの前の横断歩道も?
be:はい。渡って来ました。その写真です!
B:おいおい、あるんだってさ!…おお〜っ!(画面にはその写真)…で、何日間行ってたの?
be:一週間だったんですけど、行きがけに成田で飛行機が爆発してしまいまして。
要:何だよ、それ(笑)。
be:言っていいのか分かんないんですけど、飛行機が滑走路に入って、飛ぶぞ!っていう時に、(海外が)初めてだから日本にお別れしよう、と思って窓から手を振ってたんですね。で、ちょうど羽根の後ろぐらいの席で、窓ガラスが赤くなったんですよ。で、ドカーン!!っていう音がして、ヒュルヒュル…と止まっちゃって。
要:上がる前でよかったね、それ。
be:ロシアの飛行機だったんで、ロシア語で何か言ってるんですけど。
要:「バック・イン・ザ・USSR」だよね、それ(笑)。
be:何言ってるか分かんないんですよ。で、日本のおねえちゃん(←客室乗務員のこと?)が来て、「本日は飛べません」って言われてしまいまして。
B:で、お詫びに「これでも」って言ってピロシキか何か持って来たの?
be:いえ(笑)。で、その日は成田に泊まらせられて、1日ボツっちゃったんです。
要:それはひとりで行ったの?
be:はい。
要:アポとか何も無しに?
be:ホテルを1日だけ取って、あとは取らずに。
要:で、向こうで何処に行くか、っていうのは、ほんとに足の向くまま、気の向くまま?
be:もう。でも、一日一回必ず連絡しろって。
要:現地で何をするかって、アビイ・ロードスタジオが何処にあるのかも分かんないじゃんか。
be:それは地図を片手に。
B:地下鉄を乗り継いで。
be:そう。その地下鉄で、今度は地下鉄脱線事故っていうのがありまして(笑)。
要:こいつ、疫病神じゃねえのか?(笑)
be:結局地下鉄がマヒしちゃって、乗れなかったんですよ。"No ride."って言われて。地上に上がってバスに乗ろうと思っても、いくら待っても多くて乗れなくて、やっと乗れたかと思ったら、「この先渋滞してるから、戻って来れなくなるから降りろ」って言われちゃって、「何処だ、ここ?」っていうところで降りちゃって、そこから延々と歩いて。
要:自分の中でロンドンに行ったら何かが変われる、と思ったの?
be:勿論、それで行こう、と思ったんですよ。
要:その「何か」は分かんないんだ?
be:「何か」が分かんないんですよ。
B:取りあえず自分の身をそこに置いてみる、という、そういう行動パターンですよね?
be:そうなんですよ。音楽的、なのか、ひとりの人間として、なのか分かんなかったんですけど、そこに私がいる、と思うと、「なんだ。出来るんじゃん」という、自分のモチベーションを高めるだけでもすごくよかったですけど。

<「コラボレーションLIVE」>

B:ビートルズですね。「ザ・ロング・アンド・ワインディング・ロード」。どちらが選んだんですか?
be:私です。
B:どうして選んだんですか?
be:…好きだから。
B:はい。分かりやすい説明ですね(笑)。
要:(苦笑)では、一緒に歌わせていただきます。

M:「The Long And Winding Road」(THE BEATLES)

B:…いやぁ、ピアノのペダル踏んでたね。
be:踏んでましたね。
要:高いんだよ、原曲よりも。この曲は来生たかおさんの時にも一回演奏させていただきましたけど、来生さんの時は(キーを)下げました。今回は上げました。オレはいつ原曲で歌わせてもらえるんだっ!!!(笑)

要さんのお話通り、今回はキーをA♭に設定して演奏しました。従って、要さんもそれに合わせてヴォーカルはハイトーン、という次第だったのです。

B:でも、ほんとにピアノで弾く分にはきれいな曲だし、ポール・マッカートニーという人は、何でまた、こう…ね。
要:これをおじいちゃんのピアノで聴かせたかったね。
B:ぐっ、と来ますねぇ。

<「今日の音」>

要:何でもいいの。今日の気持ちを音で託してくれたら。
be:これでも…これでも…(と、実はかなり適当に、開放弦に近い音を出していました)…。
要:その心は?
be:私は、黒ダイヤ。
要:…よく分かんないんだけど(苦笑)。
be:あ、あります。これです(と、ジーンズの左脚をまくり上げ、左膝を見せて)。
要:おおっ?
be:(左膝を指さしながら)石炭なんです、これ。
B:要するに石炭は「黒いダイヤ」って言って、それがお金を産んで、明治以降の日本を大きくしたんです。
be:私は大牟田出身なんで、何故か石炭が入ってるんです。子供の頃にケガして、(左膝に)埋まっちゃってんです。「燃えやすい」んです(笑)。一度燃えたら燃え尽きるまで…だから、黒ダイヤと呼んで下さい(笑)。

(アコギへサインを入れるberryさん。「黒ダイヤ」と記すさまに、要さんも思わず笑いが出ます)

B:今度のアルバムタイトルは「黒ダイヤ」にしよう(笑)。
be:それもいいかもしれませんね(笑)。
B:今日は末恐ろしいぐらいのパワーを、我々ももらったような気がします。
要:あの…よい子はマネしないように(笑)。
be:お母さん、ごめんなさい(笑)。
要:(爆笑)。
B:(爆笑)というわけで、berryさんをお迎えしました。ありがとうございました。
be:ありがとうございました。

(2週分通しての感想)
今回は百戦錬磨(?)の要さん、BUTCHさんのご両人も、berryさんのリアクションにいささかタジタジの感がありました。そんなひょうひょうとした(失礼!)キャラクターに見えながら、親御さんと衝突しながらも看護師の資格を取って音楽活動を許してもらったり、物怖じせずに初ライブの後に次回をブッキングしたくだり等、いい意味で負けん気の強い人なのだろう、という印象を持ちました。BUTCHさんおっしゃるところの「末恐ろしいパワー」が今後どのような形で開くのでしょうか?さて次回は、4月16日にイムズホールでスタ☆レビメンバーを迎えて行われた公開録画の模様を、オフエアの様子も交えながらお送りする予定です。


(レポート:セントウルさん)


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