セントウルさんのレポートです。

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第51回2002年12月3日 第52回2002年12月10日

ゲスト:大江千里さん

<パーソナリティー>

要:御存じスタレビの根本要さん
B:FM福岡などのパーソナリティとしても活躍されているBUTCHさん


第51回

(千里さん、画面左から少し腰を低くしながらの登場。要さん、BUTCHさん拍手)
要:オレたちは’81年のデビューで、千里くんが’83年だっけ?
千:’83年です。
要:だよね。番組でも何度か話したけど、オレたちもアマチュア(「アレレのレ」)の時代があったわけ。そのアマチュア時代を(千里さんに)見られてるんだな(苦笑)。
千:私は、目撃者ですよ(笑)。

<「大江千里に思うこと」>

B:同じミュージシャンとして、感じ合ったことってありますか?
要:あのね、今回のアルバム(「Untitled Love Songs」)も改めて聴かせてもらったけど、メロディのよさ、と言うか、曲の運び方がいいんだよね。
千:ありがとうございます。
要:全曲、いいメロディだな、と。
B:ぼく的には、「若い」ですよね。歌詞にしても、永遠の青年…と言うのかな?少年と青年の間ぐらい。
千:今回のアルバムっていうのは、「先祖返り」じゃないけど、ちょっと原点回帰みたいな所があって。いろんなラブソング書いてきて、今年は自分が何を書きたいのかな?とピアノ弾きながら作ってて、例えば恋愛の歌でも、3人、4人登場したりとか、複雑になってくるじゃないですか。(今回は)久しぶりに「ひとりの気持ちが、ひとりのミットの真ん中に直球で届く」みたいなね。

M:「7年目」(大江千里;スタジオライブピアノ弾き語り)

後ほどの会話にも出てきますが、千里さんの曲は神戸(特に明石寄りの須磨・垂水辺り)の風景を連想させます。この曲は歌詞に「海の香り」「ロープウェイ」という言葉が出てくることから、モチーフは山陽電鉄の「須磨浦公園駅」(この駅から鉢伏山に通じるロープウェイがある)付近なのだろうか?と思いながら聴きました(あくまでも私感です。間違っていたらすみません)。この曲からでも、日常の風景を切り取って丁寧に楽曲を作っている、千里さんの暖かさを感じます。

<「楽曲制作」>

千:頭の中でカメラを回すんですよ。で、ぼく詞とメロディ一緒に作るんで。
要:そうなんだ!
千:ええ。一緒なんですよ、ぼくは。
要:完成形で出て来るんだ。
千:そういう時もありますね。だから「塩屋」はそうなんですね。頭のイントロが出来て、で、ピアノ弾きながら、自分は塩屋の駅(=山陽電鉄「山陽塩屋駅」)にいるわけですよ。そこにぼくの分身が相手といて、俯瞰のカメラが、がーっ、と。
要:だから、映像的だよね、ほんとに。言葉を読んでくと、そのディテール、風景が自分なりに思い浮かぶ、というかね。

<「大江千里はお坊っちゃま!?」>

要:千里くんはお坊っちゃんだよね?きっと。そうでもない?
千:そうでもないんですけど。
要:(千里さんをちょっとからかう要さん。実は、この部分聞き取り不能でした)。
千:(あわてて→)そうです(苦笑)。そうです。ぼくはお坊っちゃんです(苦笑)。ま、でも学校はそうですよね。関西学院っていうのは、ちょっと山手にありますから。神戸女学院の隣にあって。
B:確かクリスチャンの学校じゃなかったですか?
千:そうですね。
要:あのSkoop(On Somebody)のキーボード(KO-ICHIROさん)もそう(関西学院)だよね。
千:あの…(と、KO-ICHIROさんの髪型を手で表現する千里さん。それが何とも言えず可笑しいのです)…(笑)。
要:何故そう思ったか、というと、「悪くない」んだな。今まで「ゼリ→」とか出てきたけど、(「ゼリ→」は)「オレたちゃどれだけ悪くやるか」というロックな魂がいるわけ。ところが千里くん見てるとさぁ「あ、いい環境の中で育ってきたんだろうな」と思うよ。オレはどっちかって言うと、その間ぐらいにいたんで、両方憧れる。自分はそこまで行けてないんだけど。
千:(苦笑)ところがね、神戸の関学に行ってた時も、音楽をやりたい、というのがすごくあったんです。
B:のっけからあったんですか?
千:のっけからあったんです。例えば(竹内)まりやさんとか、ユーミンに憧れがあって、じゃあ、関西で、ポップスで、聞こえてきて絵になるのは?と。ぼく、(出身が)南河内なんでね。
要:えっ!南河内!?(笑)
B:「何言うてけつかんねん」のとこじゃないですか(笑)。それと、これ(←と、アルバム「OLYMPIC」のジャケットをカメラに向けて)は、ちょっと…(笑)。

要:何かウソみたいだよ(爆笑)。
千:憧れは、ここ(「OLYMPIC」のジャケ写)なんですよ。自分の行く道は「OLYMPIC」なんです。神戸なんですよ。
B:でも、精神的な土壌は「何言うてけつかんねん」という…。
千:家でピアノ弾いてて、ずーっ、と弾いてると、おかんが「いつまで弾いとんねん!」と(頭をしばく)。
要:(爆笑)。
B:これ、いいの?(笑)
千:いや、自分的にはダメだったんです。だから、自分で自分を演出しなきゃいけない、と。サザンが「KAMAKURA」というアルバムを出した、と。大江千里は神戸の、阪神間から、しかも阪急電車に乗って、海が見える所…。で、「塩屋」。
B:これだ、と。
要:(笑)オレはそれは知らなかったな。
B:ぼくはこれ(「OLYMPIC」のジャケ写)にだまされました。

Album "OLYMPIC"
(EPIC SONY)

要:ハイソなさぁ。やっぱ、黄色いジャケット着ねぇもん、だって(笑)。
千:これはね、ぼくもやり過ぎだと思ってるんで(笑)。

M:「YOU」(大江千里;スタジオライブピアノ弾き語り)

千里さんを語る上で外せない一曲と言えるでしょう。アップテンポのリズムに、ビリー・ジョエルの「マイ・ライフ」を連想させるシンコペーションが加わるピアノは、どことなく懐かしさを覚えます。でも、それが普遍的であり、名曲、と言われる所以なのでしょう。

M:「This Christmas」(大江千里;PV放映)

<「曲を作り始めた頃」>

千:ぼくも、その、歌が特別上手い、とか、自分で「これだ」というものよりは、自分の思いを何とかして誰かに伝えたい、というのが10代の頃にあって、それで音楽を作り始めたんです。
要:初めて書いたのはいつぐらいなの?
千:初めて書いたのは、「アレレのレ」とか聴きながら書いてましたから…(笑)。
要:オレらはいいけどさ(苦笑)。
千:高校時分から、(中島みゆきさんの)「アザミ嬢のララバイ」を聴きつつ、ユーミンを聴きつつ。
要:やっぱユーミンの影響ってデカいの?ま、メロディラインも確かにあるよね。
千:ポプコン的に言えば、やはり「サンディー」(「グッドバイ・モーニング」で’76年グランプリ受賞)ですかね。
要:サンディーって?
千:あの、「サンディー&ザ・サンセッツ」の。
要:あ!サンディー&ザ・サンセッツか!ああ!
千:で、片やギルバート・オサリバンの「アローン・アゲイン」とか聴いて、ピアノで作って、歌って、というのが出来るんじゃないかな?って。
要:ピアノはいつぐらいから弾き始めたの?
千:クラシックをやったのが3つですね。
要:南河内のくせに(笑)。
千:思いっきりイヤなストーリーでしょ?(笑)
B:下手したら「河内のオッサンの歌」に行ってたかも分かんないですね(笑)。
千:ぼく、ポプコンで同期が「河内のオッサンの歌」ですから。
要:あ、ほんと?
千:「河内のオッサンの歌」がポプコンの、「『さんこう』楽器店」で優勝して、
ぼくは(「『さんこう』楽器店」の)「堺店」だったんです(笑)。
要:(笑)ポプコンは地区予選から勝ち上がって行くからね。
B:そうですね。同じ系列のレコード屋さん同士で「○○店ではこの子、××店ではこの子…」という風に、どんどんどんどん上がって行くんですよね。
要:堺、と言ったら和歌山寄りですよね。コテコテの大阪じゃないですか。
千:そうですね。
要:何で神戸、というイメージをここまで作り切れたんだよ?オレたちは失敗したな。「埼玉、埼玉」って(笑)。
千:「アレレのレ」は、岐阜出身だと思ってました(笑)。
要:岐阜?なんでやねん?(笑)
千:「オラが鎮守の村祭り」。あれ、長いじゃないですか(笑)。
要:長いよな。そう。ポプコンって、5分ぐらいに抑えろ、って言われるんだよな。オレたち15分ぐらいやってた(笑)。
千:異色でしたね。
要:あれで大失敗しちゃった。ヤマハのスタッフに随分迷惑掛けちゃって、あれがきっかけでね、昇進なくなっちゃった人もたくさんいたって(苦笑)。
千:(笑)。

<「ポプコンでのエピソード」>

要:でも、アマチュアってさ、やりたいことをやりたくてやってるわけで、何の制約があってやるんだ?と。「これはやっちゃいけない、あれは言っちゃいけない、それはやっちゃいけない」っていうのがあるんだ、ポプコン出る時って。
まず、「リハーサルをよくやって下さい」と言われたんだけど、一回もリハーサルやらなかったわけ。そしたら呼び出されちゃって、「ヤマハのスタジオをお貸ししますから、こちらでやって下さい」って言われて集まったんだけど、その時12人メンバーがいて、リハーサルの前に「曲の中で企画を立てよう」ということになって、ずーっ、と車座になってミーティングしてたんだ。そしたらそこの担当の人が来て、「たまには、音出しなさい!」って言われてさ(笑)。そして本番に行ったら、「5分以内で。お客さんを煽るのはいいけど、客席に降りてはいけません」と言われたの。ぼくらは(演奏時間)15分で、しかも全員で客席に降りて行っちゃった(笑)。で、何で客席に降りたか、って言うと、審査員の人たちがこう(難しい顔をして腕組み)やってんだよ。何とかしなきゃ、と思って、ドラム以外全員で、ぶわーっ、と降りて行ったんだ。それで、審査員の所に真っ先に行って「粗品〜」って言って、審査員全員に粗品置いて帰って行くの(笑)。
B:ベタベタですね。
千:でも、そのベタベタが、(心に)ピターッと来たんです(爆笑)。
要・B:(爆笑)。


第52回

要:さ、今週もゲストは「南河内の大物」(笑)、大江千里くん。
B:先週、びっくりしましたね。
要:先週の話から、ぼくの大江千里観は全く違ってた。今週もその辺楽しんでいただきたいと思います。
B:本人も「この辺の話をするのは本邦初公開だ」とおっしゃっていますからね。どんな話が飛び出しますやら、お楽しみに。
要:スタジオライブも2曲ありますんで、楽しんで下さい。

<「アマチュアの頃」>

B:デビューしたのはポプコンがきっかけだったんですか?
千:ポプコンではないんです。ソニーのオーディション(CBSソニーオーディション最優秀アーティスト賞受賞)なんですけど。ポプコン時代っていうのは、東京とか、キャンパスソングとか、そういう山手の方に行きたくて…(笑)。
要・B:(笑)。
千:でも、書いてる曲のタイトルは「東京ナイト」とかね(笑)。結構洗練された、というか…。
要:洗練されてねぇよ!全然(笑)。
千:その当時のおすすめは「マリヤ」という曲で、「いつもお前は西日の入る部屋で〜、俺と一緒にグラス傾けた〜♪」…。
要:「俺」だったのかよ?(笑)
千:「マリヤ、マリヤ、カムバック、トゥ、ミー♪」という曲だったんですよ(笑)。
要:(爆笑)。
千:そういうのを書いてて、で、もっと、ユーミンみたいなのを書きたいな、とか山本達彦さんの「Sudden Wind」みたいなのに行きたいな、と思って、で、ライブをやるうちに、あんまりコテコテで出さなくても、例えばメロディをもう少し高度に考えて、シンプルにすれば、そういう風(お洒落)になってくるのかな?というのが分かり始めて、あと、歌詞もそうなんだな、と。「カムバック、トゥ、ミー♪」じゃなくて(笑)。
要:(笑)その当時の歌詞は(一人称が)「俺」だったわけ?
千:「おいら」っていうのもありました(笑)。
B:(爆笑)「おいら」ですかぁ。
要:(爆笑)いい話聞いたなぁ。きょうは。
千:「ちょっとフリーウェイ アイム、ソー、ロンリー いつもの『おいら』は東京ナイ、ナイ♪」っていう(笑)。それをEPICにデビュー曲として…、
要:「東京ナイト」を?(笑)
千:持っていったら、「こりゃ、ダメだ」って言われました(笑)。で、「『ワラビーぬぎすてて』だぞ」って。
要:EPICの人、聴く耳持っててよかったわ、それ(笑)。
千:スタッフに恵まれてましたね(苦笑)。

<「当時のLIVE」>

要:じゃ、そのソニーのオーディションを受ける時もライブはやってたんだ?
千:やってたんですよ。
要:その頃はバンドだったの?
千:バンドでした。「マリヤ」を歌ってました(笑)。
要:「東京ナイト」とか?
千:「東京ナイト」はラストの曲だったんですよ(笑)。
要・B:(爆笑)。
千:で、当時白井貴子さんとか山下久美子さんが「総立ちの女王」って言われてて、ぼくも(お客さんを)立たせなきゃいけない、と思って。ぼくはフュージョンにかぶれてて、「東京ナイト」は「ちょっとフリーウェイ♪『タン!タン!』(←ドラムのスネア)」と、「決め」が16(分音符)なんですね。それでこうやって(手を振って)やるんだけど、お客さんはなかなか立ってくれないんですよ。止まってるんですよ、景色が(笑)。
要:(爆笑)なるほどね。苦労したんだろうね。
千:苦労しました。当時はね(苦笑)。

M:「REAL」(大江千里;スタジオライブピアノ弾き語り)

これも前回演奏された「YOU」同様、懐かしさいっぱいで聴きました。手垢の付いた言葉ですが、いわゆる「励まし系」。’80年代半ばから後半にかけて、あの頃はそういう楽曲が流行りました。でも、改めて聴いたら、古くないのです。やはり名曲は今昔を問わずにシンパシーを感じるものなのだ、と、思ったのであります。

<「LIVEでのエピソード」>

要:絶対あるでしょ?「あーあ、やっちゃった」っていうのが。
千:ありますよ。
要:教えて(笑)。
千:(苦笑)ついやりすぎて、自分のエネルギーを注いで、喜んでくれる、と思ってても、そこまでは望んでなかった、とか(笑)。
要:(爆笑)
千:「もうちょっとライトな方がいいんじゃないんですか?明日もありますし」とスタッフに言われながら。例えば、長崎のコンサートで、ものすごく盛り上がって「千里ちゃーん」って(ファンが)追っかけてくるわけですよ。で、窓を開けて「またねーっ」って言いながら大型バスで去って行くわけですよ。コンサートが終わって余韻もあるのに、熊本に移らなきゃいけない、と。で、バスが角曲がったところまで「バイバイ〜」って。でも、バイバイって言った時には(ファンが)「お疲れさま」ってみんな解散してたりとかね(笑)。こっちは「まだいるだろう」と思ってもう一回「バイバイ」って言ったら、みんな「お疲れさまでした」って言って後ろ向いてたりとか。
要:(笑)そういうのあるかもね。
千:で、一度楽屋に侵入されたことがあったんですよ。
要:侵入?
千:はい。昔、身体鍛えてた時で、楽屋で素っ裸で腹筋やってたんですよ。そしたら「ガチャン!」と扉が開いて、女の人が色紙を持って立ってて、「大江千里さんはどこにいますか!」って(笑)。
要:(爆笑)
千:(その女性は)おさげ髪で、それも緩い感じの結び方だったんです。「大江さんはどこにいますか!」って。で、ぼく眼鏡を外してたんですよ(笑)。
要:(爆笑)
千:気付いてないのかな?って(笑)。「ちょっと待って下さいよ。イベンターの方に聞いてみます」と言ってやんわり出して、(イベンターが)「あなた、ちょっと出て下さい」「私は大江千里さんに…」(←と、ファンが襟をつかまれてつまみ出されるアクション。この演技がまた笑えるものでした)と、かなり熱くなってて、「ちょっと恐かったな」と思ってドキドキして、で、また腹筋始めたんですよ。そしたらまた「バン!」と開いて、「大江千里さんにサインを…」って(笑)。結局5分おきぐらいに3回来ましたね。イベンターの人が「もう大丈夫ですから。ボイラー室から侵入したみたいで」と。で、幕が開いて本番始まってふっ、と歌い始めたら、一列目の真ん中に、色紙持ってその人がいたんですよ(笑)。
要:コワーイ!コワーイ!(笑)
千:ずーっ、とぼくのことを無言で見つめてるんですよ。一瞬「うっ」となったんですね。「いやいや、それに左右されちゃダメだ」と思って歌の世界に入って、「みんな、帰ってきたよ」と言ってコール&レスポンスして、その日はものすごく盛り上がったんですね。そうしてふっ、と前を見たら、その人が、涙を流して、嬉しそうな顔をして盛り上がってるんですよ。だから、そういう嬉しそうな顔を見ると……。ま、色紙は持ってましたけどね(笑)。
要・B:(笑)。

<「(引き続き)LIVEでのエピソード」>

千:一回幕が開いて、間違えて下がったことがあったんですよ(笑)。ああいうの困りますね。
要:(笑)困るよね。ぼくもこれはあるスタッフから聞いたんだけど、ドラムを叩きながら出てくる、という演出があったんですって。ドラムを叩きながら、って言うと(アーティストが)限られちゃうけど(笑)。それはドラム叩きながらセットが動いて出てきちゃうから、お客さんが「わーっ、出てきた」と思うじゃん。それが、セットの調整の間違いで、そのまま行っちゃったんだって(笑)。「おーい!!」って(笑)。
千:(爆笑)。
B:それ、ギャグじゃないですか(笑)。
千:いや、でもそれは考えて欲しいですよ。ほら、雪を降らせるという演出があるじゃないですか。あれが「なかなか降らないんだ」と思って歌い終わった時に、「ドン!」とまとまって落ちるとか(笑)。
要:(笑)あるよね。
千:(笑)ありますね。あれは責められないけれども、「ええねん。ええねん」という気持ちになりますね。
要:「今夜だけきっと」で、よく星を流してたんだ。あれって、テグス、要するに釣り糸だよね。あれがいちばん見えないんで、そこに懐中電灯をぴゅっ、と落とすだけで、素晴らしい演出になるの。で、ある時(懐中電灯が)落っこちちゃったの。それはまだ良かったんだけど、別の時には、ぽんっ、と何かに当たって戻って来ちゃったの、「ビヨーン」って(笑)。冷めるよね。「あ、星だ〜。あれぇ〜?」っていう(笑)。ま、演出っていうのは、結局は(メインが)音楽だからそれもしょうがないな、と思うんだけど、その演出によってキュン、と来る時があるもんね。
千:そうですね。

<「福岡でのLIVE」>

B:今度のZepp Fukuokaでのライブ('03・1・21)では、そういう演出とかあるんですか?
千:演出もありますけど、選曲ですね。こだわっているのは。ま、EPICが25年というのでベスト(アルバム「The LEGEND」'03・1・1リリース)も出るし、自分の中の代表曲というか、そういう直球の選曲と、ニューアルバム「Untitled Love Songs」の中から。ま、そのニューアルバムも直球の書き方をしたんで、ある種ふたつを混じり合わせて、懐かしいようで新しい、というか。そういう感じで久しぶりに見に来る人もいると思うんですよね。

M:「Let it be, SWEET」(大江千里;スタジオライブピアノ弾き語り)

「ほんとうの自分を相手にさらけ出すことは出来るのか?」というのが、この楽曲の命題なのだろうと思います。千里さんがおっしゃるところの「直球の書き方」というものが、少々シビアな言葉を並べているその歌詞に投影されている気がしました。

<「今日の音」>

要:さ、というわけでね、番組にはお願い事があるんですけど、
実は今週から新しいギターに変わりました。ヤマハの黒いギター…って言うとついつい嘉門達夫を思い出してしまうんだけど(笑)。
B:「あったらコワイ、包丁のつかみ取り」とか(笑)。
要:(笑)で、これで今日の気持ちをなんでも。ギターはやってたの?
千:ギターは、3つぐらいコードを知ってるんです。
要:3つで十分だよ。オレも4つぐらいしか知らない(笑)。
千:負けたー!(笑)
要:(笑)これを弾いていただいて、きょうの気持ちを語っていただけたらな、と。そのあとサインをいただきたいんですけど(と、千里さんにギターを渡して…)。
千:…ぼく、ギターを弾くと必ずこう(脚を組む)やっちゃうんですよね(笑)。

(千里さんはキー「C」から、少しぎこちないスリーフィンガーで「ア〜レレのレ〜、レレのレ〜…♪」とバラード調のアドリブソングを展開しました〔ごめんなさい。この千里さんの、爆笑ものの演奏を上手く表現出来ません。番組をご覧になった皆さん、どうかよい表現があったらお教え願えませんか?よろしくお願いします〕。)

要・B:(爆笑)
千:…もう、最初から最後まで、その嬉しさが……「飛んでました」ね。
要:結構なお点前でございました。ありがとうございました(笑)。…何がコード3つだよ!随分複雑なの弾いてたじゃねぇかよ(笑)。
B:メジャー7thとか使ってましたね(笑)。

(サイン書き)
要:なるべく小さめに書いていただいて(笑)。
千:「ヨロシク」を「4649」とか、「南河内」とか入れていいっすか?(笑)
B:OKです(笑)。
(と、白のサインペンでサインを書き始める千里さん)
要:随分印象違ったな(笑)。
千:封印してたものを一気に出してますからね。これ、日付入れなくていいですか?
要:うん。もうちょっと書いていいよ。
千:いいっすか?
要:いいよ。「4649」でも(笑)。
(と、千里さんは調子に乗って?何と「アレレ」と書き始めました)
要:やめとけよ!!(笑)
千:(笑)。
B:書いちゃったよ、書いちゃったよ(笑)。
(筆記体の「Senri Oe」と似顔絵、さらに要さんの制止を振り切って「アレレのレ…!!」と書いてしまったサインが、黒のボディに浮き上がりました)
B:…というわけで、今日のゲスト、大江千里さんでした。どうもありがとうございました。
要:ありがとうございました。
千:ありがとうございました(と、満面の笑みでカメラに向かって手を振るワンショット)。


(2週分通しての感想)
個人的なことで恐縮ですが、今シリーズを文章にするのは大変でした。それほど、今回は見られないエリアの皆さんにも見ていただきたい爆笑トークでした。BUTCHさんは千里さんを「永遠の青年」と表現されていましたが、まさにその通りで、今回演奏されたニューアルバムからの歌の世界も実に繊細で、また、時折覗かせた少年っぽさが、それを増幅させていたような気がします。青年のマインドを、どうか永遠に!さて、次回からは因幡晃さんがゲスト。ギターメインのベテランフォーク歌手、というカテゴリでは、この番組初のゲストと言えるでしょう。その因幡さんに要さんがどう切り込んで行くか、楽しみです。

(レポート:セントウルさん)


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