2002年1月11日、18日オンエアー

23:00-23:30 FM横浜

SUPER NOBU SESSION

レポート

パーソナリティー :斎藤ノブ さん

ゲスト:根本要 さん

2002年1月11日放送分 2002年1月18日放送分


前回の出演は6月30日、およそ半年振りの出演となりました。この番組にまた出てもらえる日を心待ちにしていたにもかかわらず、11日の放送は前半15分間、聞き逃してしまいました。というわけで、実に中途半端なレポートになってしまったことをお許しください。


(1月11日放送分)

−「Style」は紙ジャケット仕様へのこだわり

同じような紙ジャケットのCDが家にあった。ニール・ラーセンの「ジャングル・フィーバー」と「ハイ・ギア」というアルバムなんだけど、アナログ盤のLPも探して見比べてみるとLPと同じようなやつれ方をしていた。たとえペランペランになってしまっても「オレたちのStyle」は聴いてくれた人の「Style」だし、そういうものを「味」としよう、とするならば、人間とか、物というのは経過年数に応じて、老いていったり朽ちていったりすることは悪いことじゃない。最近は「10代のうちに何でもやっちゃえ」みたいなことばっかりだけど、僕は子供の頃フランク・シナトラの音楽を聴いて大人に憧れていたから、年を取ることも楽しみにできた。

−手垢の付いて無い頃の恋の話しを聞かせてもらおうか。

僕はね、これだけラブ・バラードのスタレビ、と言われているくせに、実は恋愛経験というのは少ない。ウチの奥さんと中学生のときに出会って、ずっと友達でいて30歳くらいになって結婚した。それがもう、初恋みたいなもんで、出会った高まる思いとか、束縛しあったり、求めあったりとか、そういう経験が少ないので「恋の歌」といっても、その存在自体を愛と呼べるような、穏やかな愛を書こうと思った。ウチの夫婦のモットーは「望まない、望ませない」独立採算性ですから。角度を変えると「倦怠期」と言われちゃうんだけどね。

だんだん平坦になってきたというのも、気持ちが穏やかになって、いろいろな事が見えてきた。そういうのも悪くないんじゃないか、と思った。もちろん人間だから、生活していくうちにどうしようもない壁にぶちあたったりすることもあるんだけど、僕はたまたま同じ人とずっと同じ時を過ごしてきた。僕のいろんな時代の中で、瞬間的に切り取るとこんな感じになるって出来たのがこの「Style」というアルバム。

今回、はじめて全曲作詞、作曲というのをやってみたんだけど、出てくる言葉、みんな同じような言葉で、自分のボキャブラリーに無さにびっくりした。その中で、「雨」という言葉が凄く好きだということがわかった。どうしてかというと「雨」が一つの風景を変えていくから、表現が容易いんだろうね。雨が降りそうな空、雨が洗い流した街、いろんな情景を生むのが「雨」なんじゃないか。僕にとって「雨」と「街」、東京という街に暮らしているがゆえにそんな傾向を感じた。

−「雨は天と地を結ぶものだからね」(ノブさん)

<Studio Live>

「You Are The Sunshine Of My Life」/Stevie Wonder

G & Vo; Kaname Nemoto
Per; NOBU Saitoh

(Blues っぽい終わり方がカッコよかったです)


(1月18日放送分)

−根本要の冬の過ごし方は?

僕は寒いのも暑いのも苦手。ぬるい人間なんです(笑)。極端なものは避け、穏やかなものを好む性格でして…。冬はツアー中であることが多いので、困ることといったら荷物がかさむってこと。冬は雪が深い地域に行く時、スタッフはいつもピリピリしてますね。この20年間で1300くらいのステージを今までやってきたが、1度も飛ばしたことがない。風邪ひいて声が出ないときがあっても、この声で聞かせられる歌を唄いたい、って曲目を増やしたことがある(笑)。ライブは好きで、ステージに立つと人格が変わる。つい普段できないようなことをやってしまう。(…とデビューコンサートでバック転に失敗して桜庭のごとく流血ステージになってしまった話しなど…)

−ステージやっていると無心になるというか子供になっちゃうでしょ?ライブ終わってからまたライヴハウス行ったりしちゃう。で、落ち込んで、また納得できなくても、もっと良いものを見せてやろう、って思うからまたやっちゃう。

ミュージシャンにとって「完璧」はありえない。「もっといいものを!」といつも思うから。だからやるの。そうでなきゃ音楽って続けられない。音楽って飽きないんだよね〜。中学校から今年45になるオレが未だに何にも変わらない。でも、1つだけ変わったことがあるの。それはおふくろに「いい加減寝なさい。」と言われなくなったこと(笑)。

−何か趣味あんの?って聞こうと思ったけど、もういいや(笑)。

ミュージシャンっていうのはプレイだけじゃなくて、その心情も知りたくて、インタビューとかたくさん読んだりした。心に刻んでしまった2つの名言がある。1つは、まさに時代はベトナム戦争まっただ中、世界中からアメリカが叩かれていた当時の1967年モンタレー・ポップ・フェスティバル。「愛国心を持て!」だの言われているときに、ジミ・ヘンドリクスはこう言った。「愛国心なんかクソ食らえ、国に持つくらいなら地球に持て」あの時代にこんなグローバルなこと言えるなんて、すげぇな、と思った。もう一つは、キース・リチャーズの「いつも新しい音楽を創り続けるには?」という質問に「ちっぽけな才能と過去の偉大な音楽があれば簡単さ」。

音楽なんて所詮好き嫌いなんだから、ダメだなぁ、と思ったのがまた聴けるような時代が来ることがあるの。ビートルズの「Sgt Peppers〜」なんて最初聴いた時「何だこれ?」って思った。いろんな本で「すごい!」って言われていたマイルスもどこがいいのか分らなかったけど、高校生くらいになって「あ〜すごいなぁ」って聴けるようになった。

−マイルス・デイヴィスはね、「地下室のメロディ」っていうフランスの映画のテーマ曲でミュートのペットなんかがすっげー渋くていいのに、そんな人がワケのわかんないのをやりだしたときはワケわかんなかったね。「なんで〜?」って思うよ。

そうそう、ジョン・コルトレーンなんて、「バラード('61)」っていうすっげー名作があって「あ〜メロウでいいなぁ」て思っていたのに、そのあと「ラブ・スプリーム('64)」とか聴くと、「何っ?これ?」って思う。でも、アーチストの音楽性って時代とともに変わっていくんだから、聴く側は責任もって全部好きにならなくていいの。クラプトンにしろ「あの頃は超えられないな」と思う時期があるし。まだ音楽活動を続けている以上、新しいものが出たら注目してほしいけど、それでも、俺は4枚目までがゼップ(Led Zeppelin)だとか、サンタナは3枚目までだ、とか、いろんなこと思っていいし、それぞれ好きな時期があっていいんだよ。

−今回は全曲作詩作曲ということで、今までのもの全部しょいこんじゃったものが1つ1つ出来てますね。オレなんか曲を生み出すのって難しかったりするわけ。そういう時って旅に行ったときにふっと浮かぶとか、曲を創るシチュエーションって必要なもの?

僕は何にもないですね。「さあ、創るぞ」ってギターかかえて念じるままに出てくる。出来ないときはストックして取っておいて、あとでそのストックをざっと聞いてみるとか…。だから、旅の途中でふっと創ったものって無いんですよ。

もちろん、出来、不出来っていうのはあるけど、1年かかってできた曲も5分で出来た曲も同じだけ愛情がある。僕は自分で唄う以上は責任をもたなきゃならないから、僕らが作れなくなったら終わっちゃうからね。いつも音楽や映画を観て、感受性というものは豊かにしようとは思う。バンドのリーダーとして、ソングライターとして、「創る」ということに真正面からとらえてたりしますね。

−2002年の意気込みは?

やはり、自分が創ったものをナマでお客さんに伝えられる「ライブ」というものはずっと続けていきたい。「大人が大人に憧れる」ような時代になってほしい。若いことを特権にするようにはなってほしくないな…。

<Studio Live>

「Just The Way You Are」/Billy Joel

G & Vo; Kaname Nemoto
Per; NOBU Saitoh

(鼻歌みたいにかる〜く唄ってました。)

今日のセッションは、オレが何か御期待に添えるようなプレイができなくて、根本要ファンの方に申し訳ないです。でも何かすっげーいい感じだったんで、2人だけでライヴハウス回っちゃおうかな〜、ホントに2人っきりでね(笑)。(ノブさん)


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